Abundzu

Lebe gehorsam

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ひとりぼっちのお弁当

先日 ひとりの女の子が中学受験を受けた。

受験の案内資料には、
『試験が終了するまで面会は出来ない』と書かれていた。
終わるまで会えないのなら と考えた母親は、
子供を試験会場に送りそのまま帰宅。

夕方子供をむかえに行くと、俯いたままの 娘の姿がそこにあった。
あ~試験だめだったのかな?
「試験だめだった?算数難しかった?どんな問題が出たの?」
「ママあのね、お昼はみんなママと食べてた。一人で食べたのは私だけだった。」
「え! だって、会えないんじゃなかったの?」
「お昼は一緒に食べれたの。保護者の待合室もあった。みんな待合室で待ってた。帰ったのママだけだった」
「だってコロナで三密とか言ってたじゃない」
「知らない。お昼はみんなママと一緒に食べてたもん」

それ以上 何も言わない娘。
試験の内容も、面接で聞かれた事も。


彼女は小学6年生。まだ11歳。来年の2月でやっと12歳。
この世に生まれて まだ11年と8ヶ月。
まだ11年。
もう11年。


ひとりで食べたお弁当は、コンビニのおにぎり。

彼女の家庭は母子家庭。
小学1年生の弟がいる。
母親はバリバリ働く正規社員。
ジジババは居るがまだ若く、孫の面倒なんぞ なんのこと?



他人の私に抱きつく彼女は、親の愛情を求めている。
見える【かたち】の愛情を。

強くなれ。
泣いても何も変わらないから。