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Lebe gehorsam

しろのきせつ

 ♪冬が はじまるよ♪



僕の、
兄の話を少しだけ。

文学少年の兄は、スポーツなど何もせず ただ本を読む。
時間があれば5分でも本を読む。
食事中でも、風呂でもトイレでも。
母は嫌がるが、僕はそんな兄をカッコよく思っていた。
眼鏡の奥に、何をみてる?

父は言う。
「将来は学者か?医者か?弁護士か?」
なんて幸せな思考回路だろ。


兄は両親を、
僕も含め相手にしない。
家族の会話が無いのだ。
彼から見たら僕等は下僕にすぎない。
用事がある時だけ命令する。
頭も良く、学校の成績も良く、静かな物腰で他人の評判も良い。
(知識はいかに人を騙せるか。。。。。)


そんな兄がある時 恋をした。
同じクラスの女の子。
高校生になって、
同じクラスの子に恋をするか?
小学生レベルだな。

このとき僕は、17歳の兄が童貞とは知らなかった。 
初めての女は忘れられない?

冬に恋をし、童貞すてて春に去る。
兄は一気に青春を走り、途中下車。
降ろされたんだな、きっと。

「兄ちゃん、彼女は元気?」
たまに意地悪く聞いてみるが、人をこバカにした顔で見る。

一度だけ兄が僕に言った言葉。
「お前が羨ましいよ、馬鹿で」
褒められてんのか?
バカにされてんか?

大学を卒業した兄は医者になり、インドへ行った。
医者のくせに僕より貧乏になった。
ついでに48歳、独身。
17歳の恋を、忘れてないのか?

兄は純粋な人間だと、僕は知っている。
頭の良いやつ独特の、イヤミな部分はあるけどな。

また、彼の冬が来る。
思い出に苦しめられる冬がくる。


※いい加減、開き直れよ! ←言えないけどな※